「ファンタスティックス」

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演出家としての露出が多い方であろう宮本亜門を見る度になんとなく違和感を持っていたのだが、今回演出作品を初めて見て、ああやはりこの人とはまったく合わないなと確信した。

  • キャストが登場時に舞台上で着替えるのだが、いったい何の意味があるのか。
  • 16才のヒロインの履いている白いハイヒール。背伸びしたい年頃ならハイヒールだけどストラップ付きにして若さを出してみるとかすればよさそうなものを、あれじゃまるで和田アキ子の靴にしか見えない。
  • そもそもヒロインが16才に見えない。500人のオーディションを勝ち抜いてこの程度ならもっといい人いるんじゃないの?茂森あゆみで充分だ。
  • 黒服に黒マントという自分的萌えアイテムを揃えながらまったく萌えさせてくれなかったエルガヨ。マントがホストの寝室から借りてきた安物のベッドカバーにしか見えなかったのが敗因。
  • 「舞台上にも客席をしつらえ、お客様もまきこみながら会場全体が一体となる作品」ということらしいのだが、舞台上の客席には明らかに仕込みとわかる女性が最初から座っている。その後客に「今日の舞台で簡単なお手伝いをしてくれる方〜」と募り手を挙げさせるのだが、そこで指名された人も仕込み。で、中途半端な殺陣をさせて「素人なんだ〜」と思わせておきながら最後は群舞でバリバリ踊って「なんだこいつらも仕込みか〜」と判明するのだが、その意図がまったくわからん。

とにかく仕込みがうろうろする度に興ざめするし、あまりに退屈で終いには見せ場であるべきデュエットシーン途中で寝てしまった。よかったことと言えば王子を3mの至近距離で見られたことくらいか。金と時間がもったいなかった。