「阿修羅城の瞳」

kukky2005-05-01

舞台は見てないけどたぶん舞台の方が面白いんだろうなあと思いながら見に行ったのだが、やはり予想は大当たりのがっかり作品だった。CGは貧乏くさいしワイヤーアクションはない方がマシなユルさだしカメラワークは平板だし背景は書き割り同然だし、アカドクロ・アオドクロのように舞台映像の映画館上映版にしたほうが金が掛からなくてよかったのではないかと松竹の金の心配までしたくなる。映画でしかできないような演出を期待して見に行ったのに、その映画でしかできないような演出が「顔面阿修羅像に宮沢りえの顔嵌めこみ合成」で、あまりのバカ映像さ具合に笑いを必死でこらえる羽目になった。
気になったのは渡部篤郎。今までこの人の事をいいと思ったことはなかったが、今回の邪空役は悪役面といい(もとから)あの変なしゃべり方といい(いつも変)チャンバラといい結構役にハマってて中々格好良かった。しかし頭が大きく見える髪型であることを割り引いたとしても身長低すぎやしないか(公式では180cmなのだが)?逆に大倉孝二(187㎝)はなぜか小さく見えて大倉孝二ってわからなかった。あの役をあえて大倉孝二がやる意味もないし。同じく皆川猿時もだよ、もったいない。
そして染五郎はやはり苦手だと再確認。着物を着たときにスパンと襟を抜いたり足下さばきなど所作は非常に粋で格好いいのだが、髪をひっつめたスタイルだと特に目鼻口集まりなさい的に顔のパーツが中央に寄って見えることと青髭がどうしてもダメだ。遺伝だし仕方ないがなあ。
音楽はカウボーイビバップの人なのか。5年前の鬼御門大暴れシーン以外は印象に残る曲なし。