「のだめカンタービレ」OUT→「花より男子」IN

みんなでかいのよ


のだめは普通のマンガとしても面白く読めるんだけど、たとえばソロパート順に演奏者顔アップのコマをならべたり、ポジションあってて画面からも音が聞こえてきそうだったり、楽器をやったことある人が見てもきちんと描いてあるのがわかるっていうしっかりした音楽描写の仕事っぷりが素晴らしい作品なのだ。こういう部分はともすれば適当に流しがちなのだが(本筋には関係ないから)、そこをきっちり描いているのはやはり作者のこだわりがあるからなんだと思う。
ドラマ化したとして、必ず出てくるはずの演奏シーンに真実みがない=やりパクがぴったんこじゃないとこれまで作者が積み重ねてきた努力がパーになるわけで、やはり演奏シーンをおろそかにするとのだめの良さが半減すると思うのですよ。楽器やったことない人のやりパクって本当に格好悪いし、音出てないのが見え見えなのである。もちろんカメラワークで上手く吹き替えとスイッチもできるだろうけど(『砂の器』の中居くんのはかなり良かった。音でてるように見えた。)、メンバー大量参加のSオケ場面は難しいよなあ。
やはりある程度演奏姿が様になる俳優に演じて貰えないのなら、ドラマ化なしでも構わないというのがファン心理。どうしてもというなら「クインテット」方式でやってもいいけどね。じゃあアキラさんがもじゃもじゃ組曲作るのか。おう、服部家の遺伝子総動員して取りかかってくれ!
というわけで、のだめのドラマ化をあきらめてくれたTBSだが、代わって選んだのはよりにもよって「花より男子」とは。お金持ちだけど頭が弱いかわいそうな子でジャイアニズム溢れる乱暴者=道明寺が松潤って小さすぎやしないか。本能のままに生きる道明寺は若き日のお塩先生とか長瀬くんとかそういうイメージなんだけど。ジャニーズ持ってくるなら花沢類のポジションだろ!ぶっちゃけこの程度のキャストでアジアで大当たりしたあの台湾版を越えられるかってとこですよ。

台湾版「花より男子」の「流星花園」、いまめんたい国では深夜枠でやってるけど正直おもしろいです。原作通りだけど台湾版らしいところもあり、なんといってもF4がかっこいいですから。(観てて思ったんだけど、日本人の嗜好だとひらめちゃんみたいな顔の韓流スターより凹凸のある台湾スターの顔立ちのほうに親近感もてるし好感度高いはず。だからやっぱり韓流ブームというのは民族性嗜好が表層にでてるだけであって本当は日本人じゃなくて以下略)
やはり原作者の国のドラマがしょぼいとアジアの恥になりますですよ。