鹿児島旅行に行ってきたよ〜1日目

この三連休、1号は当然部活なのだが、要保護者だった2号の予定が急に白紙になってしまい、たぶんこういう空白期は滅多にないので急遽旅立つことにした。
というのも友人から世の中には「車中泊」なるマジカルな旅手段があるということをきいてやってみたかっただけなんだけどね。要は布団を車に積み込んで出発し、適当な駐車場でフラットにした後部座席に敷布団を敷き、掛布団を掛け、寝ちゃうわけですよ。ウヒョー、お金全然掛かりません!
というわけで今回の旅のテーマは「貧乏」「節約」「車中泊」であります。

出発

とりあえず貧乏旅行なので、朝からちゃっちゃと弁当作り。本当は前夜から出発してどっかのSAで泊まりたかったんだけど1号いるからそれもできないわけで仕方ないんだけど、こういうとき早く大きくなってくれよって思うなあ。
今まで自分で運転して行ったことのある九州最南は阿蘇近辺なので、熊本IC以降の高速道路は初体験なのでSAやPAに巡り会うたびに休憩&偵察しつつのんびり走ったのだがトンネル多くて参りました。わざわざ数えたけど全部で23個あるうえに長いし。6km以上もある肥後トンネルと加久藤トンネルは長すぎ。トンネル群を抜けた直後のえびのPAで弁当を食べ、鹿児島に到着したのは13時過ぎ。6時間くらい掛かった。

かごしま水族館「いおワールド」


いおワールドかごしま水族館 | ジンベエザメやサツマハオリムシなど錦江湾から南西諸島の生き物500種3万点を展示する鹿児島市の水族館、いおワールド。
最近の水族館は入口から一気にエスカレータで最上階まで登らせておいて、上階からスロープ状のフロアを展示を見ながら巡回して降りてくるうちにいつの間にか出口フロアにたどり着きましたという、バリアフリーというよりいろんな立場の人にとって移動しやすく、見学にあたって渋滞しにくい構造になっているところが多いのだが、ここはエスカレータで小刻みに上がったり下がったりとかなり移動しづらい作り。鹿児島の人はエスカレータではベビーカーをきちんとたたんで乗る風習らしく(めんたい国あたりではベビーカーをそのままわしっとエスカレータに乗せる親が多いから新鮮、というかたたむほうがあるべき姿なんだけどね)、子連れファミリーはいちいち大変そうだった。
入館すると15分後にいるかショーが始まりそうだったのでまずはそれをやっつけてから館内をまわることに。始まるまでの待ち時間にこの水族館のいるかたちは和歌山の太地から来ましたというVTRを流していたのだが、これが大変だった!苦労した!また困難が!と飼育員たちはがんばりました!的仕上がりで見ててくどいしウザイし押しつけがましいし、そんなに大変ならわざわざ陸の孤島みたいな太地から連れてくることないやん、天草でも長崎でも近所にたくさんおるんやしという話なんじゃネーノ、オマエらの苦労自慢がどうしたよとイライラさせたうえ、ここでは同じ地球の生き物としてなんちゃらかんちゃらの理由からショーではなく「いるかの時間」と言うことにしているのですとか言い出して、そんなら入場料取って商売にするなよ見せ物にすんなよって思うのだが、それは別にいいらしい。というわけでショーではないのでCCDカメラで口の中や生殖器を写したり雄雌の見分け方をレクチャーしたりとお勉強の時間的切り口なのだが一度見れば充分な内容。
展示物もなんかパッとしない。古くはない施設みたいなのに展示方法に関してはかなり古くさいスタイルだと思う。ここの展示生物を見ても、この魚はこういう動きをするのかー、うわーすごーい、初めて知ったーと驚きを持って知る情報というのがまったくない。説明も「これこれこういう魚です」程度で、でも見学者としては「こういう魚だからこういう動きをすることがある」まで書いてもらえればそういう特徴を発揮するまでその魚をじっくり見ようぜという気になるんだけど、ここは魚事典の解説を読みながら魚事典のイラストの前を歩いてるのと変わらないというか。地元・鹿児島の海に生きてる生物関係の展示もショボい。奄美も鹿児島なんだろうけど、そこまでやりたいならもっとがんばったら?錦江湾関係も奄美関係もどっちも中途半端な印象。
イルカもそうだけど、また来たいとは思えない展示の水族館。大人1500円・小人750円と水族館にしては入場料が安めだったのが唯一の救いってとこかね。

桜島へ渡ってみる


当然火山なんだけどさ、目の前に火山がどーんとある街っていうのもよく考えるとすごいね。全然モクモクしてなかったのでそんなに火山っぽくはなかったんだけど、フェリーで桜島側に渡って歩いていると硫黄の臭いは漂ってたよ。
桜島フェリーは24時間運行、自分たちが乗った時間帯は10分おきだったけど、船は車両甲板が2層になってるくらいに大きいし車もたくさん乗船してて意外に需要の大きな路線なんだなあと驚いた。
乗船する際のきっぷはなくて、桜島側のターミナルの料金箱にじゃらじゃらっと小銭をいれるスタイル。桜島側ターミナルには観光案内カウンターがあっていろいろ教えてもらえる。あいにくビジターセンターは閉館していた時刻だったので、教えて貰った道の駅に行ったのだが特に見るところなしだった。
フェリーは大人150円・小人80円(人間のみ片道)。

ドルフィンポート

鹿児島ウォーターフロント「ドルフィンポート」
水族館・桜島フェリーターミナルとこのドルフィンポートは鹿児島におけるウォーターフロントというか水回りに水関係全部集めましたよ〜という感じに観光からお土産まですべて徒歩圏内にありいっぺんで全部済んじゃう地区。観光地区のわりに車も置きやすいし(最初の1時間は無料で以降1時間200円。)便利。目の前に桜島錦江湾と景色もいいしねー。ドルフィンポートは食事お土産鹿児島名産品と全部揃った商業施設で桜島を見ながら足湯も入れるしこどもは水遊びができるし結構観光客には便利施設。地元民が利用するかどうかはわからんが。
今回の旅で狙っていた焼酎は「くじらのボトル(大海酒造)」「白玉の露(白玉醸造「魔王」作ってる蔵元)」「野うさぎの走り(黒木本店)」だったのだが、ここの「薩摩酒蔵」では残念ながら「くじら」は売り切れ、「野うさぎ」は置いてなく、お一人様1本のみと限定されていた「白玉の露」だけ購入。試飲もあったけど車移動なのでやめておく。めんたい国民はあの事故以来酒気帯び運転は絶対にしないのだ。

山形屋

ドルフィンポートから徒歩で10分くらい。初めての街に行くと必ずその街のデパ地下を襲撃することにしているのだが、足を踏み入れた途端目の前に本日はそばの日ということで300円でかけそば・ざるそば食べ放題のそば屋があり夕食メニューはこれに決定。ギャル曽根や赤阪さん気分で店を潰さんばかりの勢いでおかわりする。更科なのでするするはいり、特にかけそばのお出汁が美味しい。この後の車移動中にも田舎茶屋作りのそば茶屋が駐車場整理のオッサンがでる勢いで繁盛してるのを見かけて、鹿児島の人はそば好きなんだなあと思ったんだけど、調べてみたら「吹上庵」という同じ系列の店だった。鹿児島出身者に訊くと美味しいて有名店らしいけど、なんで鹿児島でそばなん?特産なん?
酒売場では「森伊蔵」の抽選販売の申し込みができたので鹿児島記念に申し込んでおく。当たるといいなあって、そういえば自宅には手をつけてない「森伊蔵」が放置したままだったことを思い出した。飲まなきゃ。

産業道路

あたりも暗くなったのでそろそろ指宿方面へ向かうことに。片道3車線の広い道路沿いには郊外店スタイルの店が並んでいるのだが、ワンブロックに店が寄り固まってるというのはあっても、なぜか巨大ショッピングモール(イオンみたいなひとつの建物の中に店が入ってる複合施設みたいなの)はひとつもなかった。道は広いのに速度控えめで走りやすい。
東側が海、西側が山の道を南下していったのだが、中秋の名月数日後の月が大きく湾に浮かんでて海の上にできた月明かりの道を歩いて行くと月まで辿り着けそうだった。

道の駅喜入

道の駅 喜入 | 九州の道の駅へようこそ
http://www.city.kagoshima.lg.jp/wwwkago.nsf/d2e7d212cd51f62049256c9b00253871/4f4137e326d7a84549256f2e00450a21?OpenDocument
風呂入ろうぜということで道の駅喜入に立ち寄り湯。ここは道の駅に温泉があるのです。本当は隣の温水(温泉)プールに入りたくて水着まで持って行ってたんだけど閉館時刻を過ぎてたので温泉に。ここも21時までだったのでもうちょっとゆっくりしたかったなあ。
http://www.subaru.co.jp/square/onsen/12/index.html
入湯料:大人300円・小人120円
当初はこの道の駅に泊まる予定にしていたのだが、なんか裏寂しい感じだし、24時間使えるトイレも一目につきにくそうな建物の裏側みたいだし、駐車場も薄暗くてここに泊まるのはちょっとまずいのでは。まだ21時だからちょっくら指宿の道の駅まで行ってみるか!と再出発する。

道の駅指宿

道の駅 いぶすき | 九州の道の駅へようこそ
実は友人からも高評価だった指宿の道の駅なのだが、本当にいい感じ。車の音がうるさくない程度に道路のすぐ側にあり、明るすぎない程度に灯りも充分、トイレも人目につきやすい道路に面した側にあってきれいだし、展望台もあり周囲は公園としてきちんと整備もされている模様。同じように車中泊予定の人たちもいるっぽくてここなら安心だー、ということで野営準備。
荷物関係は前部シートの足元に固め、後部シートできるだけ前方に引っ張りだしてから背もたれを倒して後部スペースを最大に広げ、助手席シートは前倒し。*1で、敷布団をどーんと敷く。うちの車はワゴンRでそんなに大きくない車なんだけど、足は伸ばせるし(足が高くなるので疲れた足にはちょうど良し)チビッコ+自分には充分な広さ。もっとも友人家族は軽ワゴンに両親+子ども3人=計5人でスキー場の駐車場で車中泊する勇者なんで比べモノになりません。貴重品関係+メガネをいれたトートバッグは頭の側に置く。フロントウィンドウとリアウィンドウには銀色で蛇腹の日よけシート、運転席・助手席の窓は2cmほど開けて黒い折りたたみ式の日よけシートで外部から覗かれにくいように目隠し。ドアロックしてから、おやすみなさーい。

*1:後で考えてみると後ろ倒しでも良かったかなあと。まあそこは試行錯誤ってことでこれから勉強。