ケーキの賞味期限

10代末期〜20代前半は毎年デパ地下でお中元お歳暮バイトをやっていた。ビンカン売場(酒・缶詰・のり・カルピス等)がメイン戦場だったのでどんなに大きく重くへんてこ形状のものでも激早かつ美しく包装できるようになり、レジの手伝いもしてたので指紋が消えるまで札を数えさせられていた。
ある年は珍しくお菓子売り場のギフトを担当したんだけど、担当したメーカーは洋生=ケーキも販売しており社員さんと仲良くなって話をするにようになったときに、毎日新しいものが入荷されてると思ってたケーキが2日目まで引っ張ってようやく廃棄することを初めて知った。たとえば今日入荷したケーキは今日売れ残ったら明日も店頭に出し、明日も売れ残ったら閉店後廃棄ってことね。まだ食べれるものを黒いビニール袋にドサッと入れて廃棄するのは非常に心が痛んだ。
やはり店長は厳しく廃棄してたんだけど、店長が休みの時は廃棄する前に食べちゃったり、持ち帰ったりしてた。持ち帰りに関しては、店内でなにか購入した場合はレシートを所属長印で封緘しないと持ち出せないとかなり厳しかったのだが、お客さんがいりませんと受け取らなかったレシートを拾って封緘用にして小技を効かせつつ対応。
クリスマスケーキは12月25日に絶対に廃棄だったので、カウンターに何個も並べてスプーンで一口ずつ削り取って遊び食いして食べ残しは廃棄、12月31日も全商品廃棄だったのでホールケーキを数個お持ち帰りにしてもらって紅白見ながら山崩ししつつ食べた。食べ物を粗末にするということを初めて知ったあの頃。そんな時代もありました。
食品関係でサルモネラ菌で食中毒と報道されてたケーキ屋さんも、実は「あんなふうに報道してたけどあれはそもそもネズミが原因なんよ」と保健所情報だとかなり衛生管理がやばかったりね。