それぞれの911

3年前の今日、「WTCに飛行機が衝突した」という一報でニュース番組が始まった。テレビ画面に映し出されているのは黒煙が立ち上るビル、そこにフレームインしてきた飛行機の動きがひどく遅く感じられて、目の前でなにが起こっているのかまったく認識できないまま残された双子のかたわれにも衝突。手の先から体がどんどん冷たくなっていき、その後ビルは崩壊していった。遠い世界で起こった自分には直接影響のない事件だと思っていたが、メインバンクとして利用している銀行の行員が数人亡くなり、その中のひとりはいとこの小学校から高校までずっと同じ学校に通った同級生で葬儀にも行ったと聞くと、かすかではあるが繋がっていたのかもしれない。
書くこと、出版すること、ドラマになることが、残された家族の助けになるのなら、それもいいのかも。たとえ一部の家族だけの助けにしかならなかったとしても。