「蒼穹の昴」/浅田次郎

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)
あの、泣きに泣かせてくれた作品がとうとう10月に文庫で登場。やったー。全4巻。
主人公の糞拾い貧乏少年が成り上がって行く様が激動の清朝末期と絡めて描かれているのだが、科挙トップ合格の兄ちゃん、宦官虎の穴メンバーズ、悪名高い西太后&皇帝たち、宮廷の宦官・役人・将軍、そして次代を動かすあの人まで登場し、みなさんキャラが立ってる上に、そこここで泣かせてくれる。ラストも泣いたしな。ははは。
世界史大好きっ子としては、いろいろ事件が起こりすぎてよくわからん清朝末期の一連の騒動の流れ(阿片アロー日清義和団とかそのあたり)が繋がったし、宦官・科挙制度の詳細な描写があったり、清朝歴代皇帝の名前を覚えられたり(←特に役には立たない)非常に楽しめた。
浅田次郎を読んで泣きましたって非常に恥ずかしくて人には言いたくないのだが、この作品だけは仕方ない。ただ、「珍妃の井戸ISBN:4062089335」は読まなくてもいいと思う。