勇者去る

月曜日から職場に新しい派遣さんがやって来てたのだが、

  • 月曜日:出勤
  • 火曜日:「会社の場所がわからず迷った」と1時間ほど遅刻
  • 水曜日:体調不良ということで欠勤すると連絡あり
  • 木曜日:無断欠勤

というわけで只今派遣元の社長さんがやってきて話し合いが持たれている模様。
学校卒業してから5年間定職に就いてないという経歴で、でも大きな目で見ましょうってことで派遣元も派遣先も受け入れたのだが、全方向の顔を潰す結果に終わってしまった。せっかく2日目に「ゆとり」ってあだ名をこっそり付けてたのに残念だなあ。

景気も少々持ち直して上向きな世の中、再チャレンジってことで「経験がなくてもやる気があれば受け入れましょう」と今回のようにニートだかヒキーだかを採用する企業もあるのだが、こういうことやられちゃうとやっぱりダメだってことになる。ちなみに以前も高校中退→5〜6年引きこもりという勇者を採用して失敗したことがあり、残念ながら只今ニートさん連敗中。

社会は個人であるあなた様を受け入れようとわざわざお待ちしているわけではないので、個人が社会に適合していかないとうまくいかないと思うんですよね。そもそも社会に出て何もかもが自分の思い通りにいくなんてことがありえないですし。ニートさんじゃなくても常識や慣習やしがらみや人間関係やらは面倒くさいことであって、でも経験や時間やらを積み重ねながらそれなりに折り合いをつけていってるんですよ。できるできないじゃなくてやらなきゃいけないことなのです。社会に出ると嫌でもやらなきゃいけないことが増えちゃうのです。

ニートさんがいいとかわるいとかを判断する立場ではないのですが、今回の派遣さんのような行為はどんな理由があろうとも常識はずれの迷惑行為なのは確かであり、チビッコの親としては、みんながやってる当たり前のことを当たり前にできる子に育てないといかんなあと痛感します。こういうのって躾やら育て方である程度は回避できそうな気がするんだけど、どうなんだろう。

チビッコの周囲でもせっかく入学した高校を通うのが面倒と中退する子がいて、毎日決められた時間に決められた場所に通うという当たり前のことができないと、世の中が本人にとって生きていきにくいものになっちゃうよなあと思うわけです。世の中は小学校→中学校→高校→大学→社会とどんどん複雑になっていき、それぞれのステージを段階的にクリアしていかないと、途中ステージをすっ飛ばして難度のあがった上のステージで仕切りなおすのは、普通の人間にとっては大変しんどい作業になると思うのですよ。高校中退した子も大検受けて大学入学するという気概もなさそうで、一般的なルートに戻るのはかなり大変そう。まあ余所の子なんでどうなろうと知ったことではないけど。

自分らしさや個性を理由にやれて当たり前のことが「できない」というのは、傑出した個性の持ち主なら許容され周囲も許さざるを得ないんだろうけど、そこらへんに転がってる普通カテゴリーの誤差程度の違いしかない個性の、自分は自分を特別だと思いこんでても周囲からするとちょっと変かな程度で充分普通範囲に収まっちゃう程度の人間は「できない」ことを許して貰えないと思うのです。うちの家族はわりとパンチが効いてる方なんだけど、やっぱり社会に属していないと生きていけない程度どまりなので、自分の立ち位置を見極め、バランス感覚を失わないよう成長していって欲しいです。

派遣さん、明日出勤してきたら見直すんだけどなー。どうなるんだろう。